これまでグローバルモデルのXperia VやXperia Z1f Compactは、ドコモなどから発売されるキャリアモデルを別にすると一機種につき一モデルしか存在していませんでした。
Xperia Z3 Compactでは基本性能は同じで利用可能なネットワークが異なるD5803とD5833の2つのモデルが発売されています。
Xperia Z3 Compactで存在するD5803とD5833という2つのモデルにおいて、利用可能なネットワークがどのようなに異なるのか見てみようと思います。
D5803とD5833の比較
ソニーモバイルから提供されているホワイトペーパーを参考にして、両モデルで利用可能なネットワークを抜き出して見ます。
利用可能なネットワーク
機種名/Model | ネットワークバンド | |||
---|---|---|---|---|
Xperia Z3 Compact D5803 | 3G | B1/2/4/5/8 | ||
4G | B1/2/3/4/5/7/8/13/17/20 | |||
5G | 非対応 | |||
Xperia Z3 Compact D5833 | 3G | B1/2/5/8 | ||
4G | B1/3/5/7/8/28/40 | |||
5G | 非対応 |
2Gでは、両モデルとも利用可能なネットワークに違いはないようです。
3G、4G/LTEはこのままだと比較しづらいので、Wikipediaの情報と合わせて表にして比較してみます。
3Gバンドの比較
Band | 周波数 | 通信キャリア | D5803 | D5833 |
---|---|---|---|---|
1 | 2100 | NTTドコモ(FOMAサービスエリア) ソフトバンク(SoftBank 3G) アジア | ○ | ○ |
2 | 1900 | PCS 米AT&Tモビリティ 米T-Mobile 加Rogers | ○ | ○ |
4 | 1700/2100 | AWS 米T-Mobile | ○ | - |
5 | 850 | 米AT&Tモビリティ 豪Telstra 加Rogers ブラジルClaro Telemig Celular | ○ | ○ |
8 | 900 | フィンランドElisa タイAIS 豪Optus Vodafone ソフトバンク(プラチナバンド) | ○ | ○ |
D5803のみ1700 (バンド4)に対応しています。このバンド4は主に米国で使用されているのもなので、米国で利用予定があるならD5803がよさそうです。
4G/LTEバンドの比較
Band | 周波数 | 通信キャリア | D5803 | D5833 |
---|---|---|---|---|
1 | 2100 | NTTドコモ KDDI/沖縄セルラー電話 ソフトバンク 中国、タイ、フィリピン | ○ | ○ |
2 | 1900 | カナダ 中南米 | ○ | - |
3 | 1800 | NTTドコモ (東名阪バンド) 楽天モバイル(MNO) ソフトバンク 中国、香港、台湾、タイ 豪州、ニュージーランド 欧州 | ○ | ○ |
4 | 1700/2100 | 米国 | ○ | - |
5 | 850 | 豪州 中国 | ○ | ○ |
7 | 2600 | 台湾、香港、タイ(予定) TeliaSonera (北欧) 豪州、ニュージーランド カナダ、中南米 | ○ | ○ |
8 | 900 | ソフトバンク 中国、台湾 タイ、インドネシア 欧州 中南米 ニュージーランド | ○ | ○ |
13 | 700 | ベライゾン・ワイヤレス | ○ | - |
17 | 700 | AT&Tモビリティ ドコモパシフィック | ○ | - |
20 | 800 | 欧州 | ○ | - |
28 | 700 | NTTドコモ KDDI/沖縄セルラー電話 ソフトバンク/ウィルコム沖縄 (旧:ワイモバイル) 台湾 豪州、ニュージーランド ブラジル、中南米 | - | ○ |
40 | - | タイ(予定) 中国、香港 豪州 インド 南アフリカ インドネシア | - | ○ |
LTEネットワークではD5803が10バンド、D5833が6バンドとD5803の方が利用できるバンド数がだいぶ多いです。日本以外の国、特に米国(Band 4,13,17を利用)で使用する機会がある場合にはD5803を選択したほうがよさそうです。
D5833は、アジア及びニューマケット向けの仕様の様な印象を受けます。気になるのがBand 28に対応している点です。もしNTTドコモなどで対応予定のBand 28に対応したものであれば、日本国内での利便性は高まります。また、Band 28は、豪州(2015年予定)、ブラジル(2016年予定)、ニュージーランド、中南米、台湾で利用されています。日本のみで使用する場合やこれらの国で使用する機会がある場合にはD5833という選択肢もありそうです。
利用可能なネットワークを見る限り、D5803は欧米向け、D5833はアジア・新興国向けのようです。
日本対応
Model | ドコモ | ソフトバンク | ||
---|---|---|---|---|
3G | 4G | 3G | 4G | |
D5803 | 1/6/19 | 1/3/19/21/28/42 | 1/8 | 1/3/8/11/28/41/42 |
D5833 | 1/6/19 | 1/3/19/21/28/42 | 1/8 | 1/3/8/11/28/41/42 |
バンド28に対応したD5833の方が対応バンド数が多いです。
D5803は技適マーク表示可能
D5803は日本の技適の認定を受けていて、技適マークの表示が可能なモデルのようです。
確かXperia Z2では技適の認証は受けているが技適マークの表示が出来ないといった事があったような気がしますが、D5803では技適マークの表示も可能という事なので日本で安心して使用できるモデルになっています。
対応BandからみてD5833の方が日本向けの印象を受けるのですが、D5833は技適の認証を受けていません。最近発売の端末が技適の認証を受けている中で、D5833が技適の認証を受けていないというのは疑問に感じるところがあります。
日本モデルのSO-02G
NTTドコモから発売されているSO-02Gは、LTE Band 1/3/19/21に対応となっているのでグローバルモデルの2モデルのいずれとも異なる仕様のようです。
現在使用しているXperia VはLTE Band 1/3/5/7/20を利用できるので、D5803ならこれまでと同等以上の使用感が保てそうです。
調べました↓
Xperia Z3 Compact SO-02Gのネットワークバンド、D5803/D5833との比較
まとめ
日本以外の国で使うことを考えると利用できるLTE Band数が多いD5803を選択するのがよさそうです・・・として締めたかったのですが、私がよく行く国の1つであるニュージーランドではBand 3と28が利用されているのでD5833にしようかどうしようか悩み中です。