ソニーから国内初となるMVNO向けSIMフリー端末「Xperia J1 Compact」が発表されました。
今年1月にイオンモバイルからXperiaが発売されるという発表がされてから、どんな端末が登場するのかと気になっていましたが、発表に合わせてソニーのウェブサイトに製品ページがアップされたので、詳細を見ていきたいと思います。
>> Xperia J1 Compact | ソニーモバイルコミュニケーションズ
Xperia J1 Compact D5788
Xperia J1 Compactは、発表前からドコモから発売されたXperia A2 SO-04Fを改良した製品になるという情報がありました。スペックを見る限りほぼ同一の製品のようですが、改めてスペックを確認してみたいと思います。
Xperia J1 ComactとXperia A2/Z3 Compactの比較
Xperia J1 CompactとA2に加え、参考までに後継機種のXperia Z3 Compact SO-02Gのスペックも並べてみました。
機種名 | Xperia J1 Compact | Xperia A2 SO-04F | Xperia Z3 Compact SO-02G |
---|---|---|---|
OS | Android 4.4 | Android 4.4 | Android 4.4 |
画面サイズ | 4.3インチ | 4.3インチ | 4.6インチ |
解像度 | 1280×720 | 1280×720 | 1280×720 |
パネルの種類 | トリルミナス ディスプレイ for mobile | トリルミナス ディスプレイ for mobile | トリルミナス ディスプレイ for mobile |
CPU | Snapdragon 800 2.2GHz 4コア | Snapdragon 800 2.2GHz 4コア | Snapdragon 801 2.5GHz 4コア |
RAM | 2GB | 2GB | 2GB | Flash Memory | 16GB | 16GB | 16GB |
外部メモリ | microSDXC | microSDXC | microSDXC |
本体サイズ | 128x65x9.7mm | 128x65x9.7mm | 127x65x8.6mm |
バッテリ容量 | 2300mAh | 2300mAh | 2600mAh |
重量 | 138g | 138g | 129g |
カメラ | 2070万画素 | 2070万画素 | 2070万画素 |
サブカメラ | 220万画素 | 220万画素 | 220万画素 |
防水/防塵 | IPX5/8 / IP5X | IPX5/8 / IP5X | IPX5/8 / IP5X |
赤外線通信 | – | – | – |
ワンセグ | – | ○ | ○ |
おサイフケータイ | ○ | ○ | ○ |
ネットワーク 4G/LTE | 不明 | 1,3,19,21 | 1,3,19,21 |
SIMサイズ | microSIM | microSIM | microSIM |
発売時期 | 2015年4月20日 | 2014年6月 | 2014年11月 |
Xperia A2との違いはワンセグのみ?
画像は、Xperia J1 Compact(左側)とXperia A2 SO-04F(右側)です。
スペックを比較する限りでは、Xperia J1 CompactとA2はサイズ、機能共にほぼ同一で、違いはワンセグの有無だけのように見え、発表前の情報通りXperia J1 CompactはA2を改良した端末のようです。Sony、docomoというロゴの違いはありますが外見も同じです。
対応ネットワークバンドについては今のところ情報はありませんが、ベースがA2である事を考えれるとクワッドバンド対応ではないかと思います。実際にクワッドバンド対応という事であれば、国内で安心して利用できる端末であるという事は間違いありません。
Xperia A2は1年前に発売された端末ですが、Xperia Z3 Compactと比較しても画面サイズの違いはありますがスペック的に遜色なく、現役として満足して使える端末だと思います。
唯一残念な点があるとすれば、A2は対応していなかったVoLTEにJ1 Compactも対応していないという点です。データ端末としての利用や音声通話はおまけという方にとっては全く問題ないのですが、音声通話プランのあるPlay SIMとセット販売されるという事であれば、対応した製品がよかったのではないかと思います。
MVNOで初となるおサイフケータイ(Felica)対応
これまでSIMロックフリー端末では、おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信という日本の携帯電話の3種の神器と言われる機能を利用する事が出来ませんでしたが、Xperia J1 Compactはおサイフケータイに対応しています。
同時期に発表された富士通のArrows M01もおサイフケータイに対応しているようなので、それだけ日本国内ではおサイフケータイの需要が高いのかもしれません。海外でもNFCに対応した端末が増えてきているので、日本国内でも本格的にSIMロックフリー端末が販売されるようになれば、おサイフケータイに対応した海外の端末が発売されるようになるかもしれません。
Xperia J1 Compactは買いなのか?
Xperia A2が満足度の高い端末だった事を考えればXperia J1 Compactもいい端末である事は間違いないと思いますが、販売方法や値段を考えるとかなり微妙です。
54,800円という本体価格は多少高い気がしないでもないですが、スペックを考えればこの価格帯になるのは仕方が無いとしても、So-netの格安SIMであるPLAY SIMとのセット販売でなければ購入できないというのが残念です。この為、J1 Compactを購入するとPlay SIMの初期費用3,000円が必ず上乗せされてきます。また、So-netで購入した場合には12ヵ月の最低利用期間と期間満了前の解約で5,200円の費用がかかります。
イオンモバイルで購入した場合には最低利用期間も解約料も設けられてないようなので、購入するならイオンモバイルの方がいいかもしれません。すぐ解約してもPlay SIMの初期費用はかかるので、実質57,800円が購入価格と考える事が出来ると思います。
SIMロックフリー端末ということで多少割高でも仕方ないと割り切る事はできますが、使う予定のないSIMを契約しなくてはいけないとなると、そこまでして欲しい端末ではないと思います。セット販売のみという販売方法を考えると、今の段階ではソニーは日本国内でSIMロックフリー端末を積極的に販売しようという考えがないのかもしれません。
まとめ
個人的にはJ1 Compactが発表された事でA2に非常に興味がわいています。というのは、Xperia J1 CompactがA2とほぼ同様の機種というなので、恐らくA2にJ1 CompactのROMが焼けるのではないかと思っているからです。
Xperia A2は白ロムで3万円弱で手に入れることができるので、Xperia J1 Compactを買うくらいならA2にJ1 CompactのROMを焼いたほうが安上がりに使い勝手がいい端末が出来上がります。SIMロックフリーにはなりませんが、ほとんどの格安SIMはドコモのSIMなので全く問題になりません。
また、A2の前モデルZ1fにはA2のROMを焼く事ができたので、J1 CompactのROMも焼けるのではないかと思います。
ヤフオクでXperia Z3 Compact SO-02Gの白ロムが3万円前半で購入できる事を考えると、価格差も小さいのでSO-02Gの方がいいかもしれませんが、SO-02Gが値上がりしていったり、A2が2万円台前半や2万円を切る価格に値下がりしたのであれば、購入してみる価値がでてくるのではないかと思います。