Sony Mobileでスマートフォンの企画、開発を率いるUX商品企画部門 UX商品企画2部 統括部長の安達晃彦氏がITmediaのインタビューの中で、フラッグシップモデルのリリースサイクルやXperia Z Ultraに変わる機種の発売など割と重要そうなことをさらっと言及しています。
「“現時点での初”を凝縮した、最高の体験を与えられるXperia」 ソニーモバイルが語るXperia XZ PremiumとXperia Touch | ITmedia
安達氏 ちょっと申し上げにくいのですが(笑)。ちなみに、Xperia XAは、ちょうど1年たって「XA1」になりました。ライフサイクルとして、1年がたち、正常進化したからです。
―― 以前は「フラグシップモデルは年1回」というお話もありましたが、やはり半年ペースは変わっていないようにも見えます。方針に変更はあったのでしょうか。
安達氏 方針を変えたというより、業界自体の動きが思っていたかそれ以上に速く、技術の進化も行われているというのが私の感じているところですし、実際に起きていることでもあります。MWCでも、新しいトピックスはいくつかありました。新しいイメージセンサーをスマートフォンに搭載できることになったり、Qualcommの最新のチップセットが使えたりということがあり、プレミアムな商品をタイムリーに展開することになりました。
Xperia Z5が発売された頃、今後はフラッグシップモデルの発売は1年毎にリリースされるという話がありました。これまで日本の通信キャリアの行う年2回の製品発表に合わせているのだと思いますが、特に夏モデル(Xperia Z4、A4など)には中途半端な機種が多く投入されることが多かったのでこの選択には好意的でした。
2016年に入り、これまでZシリーズやMシリーズなどを統合しただけのようなXperia Xシリーズが発表、2016年後半にXperia XZが発売になりやはりメジャーアップグレードは1年になったのかと思わされました。
しかしながら、2017年に入りXperia XZの発売から半年も経たずしてMotion Eye Cameraという超高性能カメラを搭載するXperia XZs、並びにプレミアムモデルのXperia XZ Premiumが発表され、マイナーアップグレードと言うには少し無理がある進化となりました。
今回は”たまたま”とプレミアムな商品を展開する事になったともとれますが、結局のところ業界的に年1回の新機種発表では無理があるということなので今後も年2回の新機種発表が行われる可能性が高そうです。
デザイン変更もさることながら、今回は上位機種にしかなかった23メガピクセルのExmor RSを搭載できました。これは、Xperia Z5などと同じモジュールになります。加えてチップセットもMediaTekの「Helio P20」を搭載していますが、これはプロセッシングスピードもさることながら、省電力化も進んでいて、同じサイズでもユーザビリティは向上しています。
これまでXperia Z5のイメージセンサーについての言及はなかったと思いますが、インタビューの中でXperia XA1/XA1 UltraにはXperia Z5と同じイメージセンサー(IMX-300)が搭載されているということを言及しています。
Xperia XA1/XA1 UltraにはイメージセンサーにIMX-300が搭載されていますが、やはりXperia Z5並みに高機能なカメラ撮影が可能になるようです。それ以外にもXperia XA1/XA1 Ultraは、チップセットがHeilo P20に変更、メモリ容量とストレージ容量が増量などかなりアップグレードされ、ミッドレンジモデルですが高性能な機種に仕上がっています。
既にスマートフォンはオーバースペック気味になっていると感じるので、フラッグシップモデルよりミッドレンジモデルの方が使い勝手がいいんじゃないかと思います。
Xperia XA1 Ultraの概要、対応ネットワークバンド、XA Ultraとの比較など
安達氏 おかげ様で、Xperia Z Ultraには非常に熱烈なファンがいらっしゃり、古くなったからとわざわざ買い直してくださった方もいらっしゃいます。メイン機を替えても、サブとして使い続けてくれる方もいて、大画面の需要はわれわれとしても感じているところです。今後、何かしらの形で大画面端末はご提供したいと考えています。
Xperia Z Ultraに変わる大画面端末の提供についても言及しています。
大手通信キャリから防水・防塵対応でないXperia XA1 Ultraが発売されることはないと思うので、MVNO各社から発売または秋に向けてハイスペックな大画面端末の発表されるかもしれません。
ただし、Xperia XA1 Ultraはジャイロスコープを搭載していないなどスペック的に足りていない部分もあり単純にXperia XA Ultraの置き換わることは難しく、ハイスペックな大画面端末として発売される可能性の方が高いのではないかと思います。