Xperiaのフラッグシップモデルの異例の日本での発表で登場したXperia Z4は日本でしか発売されない機種かと思いましたが、いくつかの海外のキャリアモデルの発表の後、最終的にXperia Z3 Plusという名前でグローバルモデルとして登場となりました。
完成度の高かったXperia Z3の後継機種ということでXperia Z4の登場には少なからず期待がありましたが、Xperia Z4は海外モデルがXperia Z3+という名前で登場したようにXperia Z3をベースにアップグレードした比較的おとなしめの機種に仕上がっているようです。
Xperia Z3+の発表に合わせてソニーモバイルのグローバル版ウェブサイトに情報がアップされたので詳細を見てみたいと思います。
Xperia Z3+
まずXperia Z3+がどんな機種なのか前機種のXperia Z3と比較してみます。
Xperia Z3+とXperia Z3の比較
機種名 | Xperia Z3+ Xperia Z4 SO-03G | Xperia Z3 SO-01G |
---|---|---|
OS | Android 5.0 | Android 4.4 → 5.0 |
液晶 | 5.2インチ FHD 1920×1080 IPS | 5.2インチ FHD 1920×1080 IPS |
CPU | Snapdragon 810 2.0GHz*4+1.5GHz*4 8コア | Snapdragon 801 2.5GHz*4 4コア |
RAM | 3GB | 3GB |
Flash Memory | 32GB | 16GB |
本体サイズ | 146.3×71.9×6.9mm | 146.0×72.0x7.3mm |
外部メモリ | microSD 128GB SDXC supported | microSD 128GB SDXC supported |
バッテリ | 2930mAh 通話:17時間 スタンバイ:590時間 | 3100mAh 通話:16時間 スタンバイ:920時間 |
重量 | 144g | 152g |
カメラ | 1/2.3型 20.7MP ISO 12800 4K video | 1/2.3型 20.7MP ISO 12800 4K video |
サブカメラ | 5MP FHD video | 2.2MP FHD video |
防水/防塵 | IP65/68 | IP65/68 |
SIMサイズ | nanoSIM | nanoSIM |
発売時期 | 2015年6月 | 2014年秋 |
スペックを比較してみるとXperia Z3+はXperia Z3からCPUがSnapdragon 810、Flash Memoryが32GB、フロントカメラが5MPにアップグレードされている機種のようです。
カメラ性能がいいと評判のよかったXperia Z3だったのでカメラ回りのアップグレードに期待していましたが、メインカメラではなくフロントカメラの方が2.2MPから5MPへと大幅にアップグレードしています。最近の自撮りブームを反映したものかもしれませんが、第3四半期に発売となるZenFone Selfieのフロントカメラが13MPというのと比較すると少々見劣りするかもしれません。
バッテリ容量がZ3の3100mAhから2930mAhへと減っているのが若干気になります。通常マイナーチェンジであれば容量が減っていても電源管理の効率化により使用時間が延びることを期待するところですが、Xperia Z3と比較して通話時間は17時間へと1時間増えてはいるものの、スタンバイは920時間から590時間へと約35%もダウンしており、バッテリ容量の減少分と比較しても大幅な減少幅です。薄くなった分バッテリに割くスペースが無くなったのかはわかりませんが、バッテリライフはスマホの選定基準の一つでもあるので最低限同じ水準を保ってもらいたかったところです。
それ以外の点は、Z3より0.4mm薄く、重量は8gほど軽くなっているようですがXperia Z3とほぼ同サイズの筐体で、液晶も5.2インチのIPSパネルのFHD液晶となっており、Xperia Z3から大きな変更はないようです。
外観デザインもZ3とほぼ同じ
左:Xperia Z3+、右:Xperia Z3
Xperia Z3+の外観デザインは、一見するとXperia Z3かと思ってしまうほどXperia Z3の外観デザインとほぼ同じです。Xperia Z3+にはキャップレス防水のUSB端子(後述)が追加されマグネット式の充電端子が無くなったので、Xperia Z3よりも少しだけすっきりした印象です。
キャップレス防水のUSB端子
Xperia Z3では防水/防塵対策としてUSB端子にはキャップが付いていましたが、Xperia Z3+では筐体下側にキャップレス防水のUSB端子が実装されています。キャップレス防水はすでにXperia M4 Aquaで実装されていますが、充電などの際にキャップを開閉する手間がかからないので非常に便利なものです。Xperia Z3とあまり違いを感じないXperia Z3+ですが、数少ない違いの一つかもしれません。
キャップレス防水のUSB端子は防水/防塵のすぐれたUSB端子ですが、濡れた状態や埃が入った状態で端子を接続すると発熱や発火の事故につながる恐れがあるという一面があります。端子を接続する時には、こまめに端子の状態をチェックする事を忘れてはいけません。
まとめ
Xperia Z3+/Z4は通常の6ヶ月毎の新モデルの発表サイクルから3ヶ月ほど遅れての登場となりました。Snapdragon 810の発熱問題などの影響で開発が遅れているという噂がありましたが、実際に発表が遅れた事を考えると個人的には少し不安の残る機種だったりします。
ただ、当初日本限定モデルと思われていたXperia Z4がグローバルモデルのXperia Z3+として登場したことにより、余計なアプリなどが追加されていないクリーンな海外ROMが入手可能になり、OSのアップデートに期待が持てるようになったので、Xperia Z3+は選択肢としても残るものになりそうです。
日本ではZ4、海外ではZ3+という名前での販売なので、恐らくXperia Z3+/Z4の後継機は発売されずZシリーズ最後の機種になりそうな気がします。完成度の高かったXperia Z3のマイナーチェンジということで大きな外れもなさそうなので、買い換えるには意外といい機種なのかもしれません。